eMachines N2040

フロント部

 低価格PCとして話題のeMachines N2040をレビューします。
 eMachinesは低価格PCを販売しているメーカーになります。2002年12月から日本にも進出してきました。
 販売形式は、ツクモ電機、石丸電機のみの独占販売になっており、これらの店頭又はインターネット通販でのみ購入が可能になっています。
 価格設定も49,800円〜となっており、OSやサポートがついているメーカー製パソコンとしてはかなり安めの設定のようです。
 本サイトのユーザーはPCは自作派という方が多いようですので、今回のレビューは「友人などにお勧めできるPCかどうか」という事に重点を置いてみようと思います。
 2003年2月にeMachinesの在庫状況を確認すると、N1840、N1845のモデルが完売状態にあり2002年12月の発売以来かなり好評な様子です。

 低価格といわれるモデルは3種類あり、値段、おおよそのスペック等は下記のような形になります。

  N2040 N1840 N1845
価格 59,800円 49,800円 59,800円
CPU Celeron プロセッサ 2.0GHz Celeron プロセッサ 1.8GHz Celeron プロセッサ 1.8GHz
メモリ DDR266 128MB DDR266 128MB DDR266 128MB
HDD 40GB (ATA100/5,400rpm) 40GB (ATA100/5,400rpm) 40GB (ATA100/5,400rpm)
CDD CD-R/RWドライブ R書込x48倍速 CD-ROMドライブ x48倍速 CD-ROMドライブ x48倍速
LAN 10BASE-T/100BASE-TX 10BASE-T/100BASE-TX 10BASE-T/100BASE-TX
OS Windows XP Home Edition Windows XP Home Edition Windows XP Professionnal



 今回レビューする本体はN2040というタイプになります。
ただし、上記のN1840、N1845との違いは、CPU、CD-R、OSのみです。それ以外は全く同一のものになるので、N1840、N1845に対しての参考にもなると思います。

 性能に関しては上の表「N2040」にある通りです。
グラフィックはチップセット845GLの機能を使用、サウンドはAC'97 Audioがマザーボードに標準装備になっています。
また、PCIバスにV.92対応アナログモデムが搭載されています。
筐体はミドルタワー型のMicroATXが採用されています。
 低価格PCだがサイドパネル及び3.5インチベイを取り外す部分に手回しネジが使用されていてメンテナンス性に優れた筐体になっている。

手回しネジ PC内部 3.5インチベイ手回しネジ
サイドパネル手回しネジ 本体内部右側中央部が
3.5インチベイ
  3.5インチベイ
  手回しネジ



 CPUにCeleron2GHz、48倍書き込み対応のCDRW、100MbpsのLAN装備、ほぼ購入した状態で問題なく使用できると思いますが、パソコンを使っていると必ずといっていいほど増設について考えると思います、そのため、N2040の拡張性についてまとめてみました。

拡張性
  状況
AGPスロット 無し 0 0
PCIスロット アナログモデム設置済み 3 2
5インチベイ CDRW設置済み 2 1
3.5インチベイ FDD、HDD設置済み 3 1
メモリスロット 128MB設置済み 2 1
USB2.0ポート 前面2ポート、背面4ポート 6 6

前面USBポート   背面USBポート
  USB前面2ポート   USB背面4ポート

 拡張性に関しては、AGPスロットが無いため、AGP用のビデオカードを増設することができません。
それ以外はいろいろ増設可能な状態になっています、USB2.0も最近は製品が充実していることから、外付け機器に関してもかなり増設できそうです。


 キーボード、マウスはそれぞれ本体の色に合わせたものが付属しております。
また、付属ソフトはOS、CD-Rソフトのみとなっており、いたってシンプルです。
その他は薄めのマニュアル、登録カードといったところでしょうか。
マニュアル   キーボード
   マニュアル    キーボード



 マザーボードはFICのVC37を使用している。BIOSがメーカー独自に調整されているようでFSB、電圧の変更などの項目はない。また、メモリのウェイト調整などもなくなっている。
しかしながら、BIOSチェック終了からOSが起動するまでの速度はかなり速い印象をうけました。(気のせいかも)

 HDDはWestern Digital WD400EBが搭載されていた。5400rpmのHDDであるが、速度的に満足できるレベルでした。
HDBENCH Ver3.30
回数 READ WRITE
1回目 36402 34840
2回目 36402 35992
3回目 37426 35803
4回目 36402 35992
5回目 37426 37222
平均 36812 35970


CPUに関してであるが、BIOSがメーカーで調整されているため、オーバークロックなどはできないようになっていました。
しかし、マザーボード上を確認したところSetFSB for GA-8IEXPを使用できることがわかりました。
CPU:PCIの比率が3:1で固定になることから、極端なオーバークロックはできないものの、1割程度のオーバークロックができることは確認ができました。
※ オーバークロックは非常に危険な行為です。オーバークロックが原因で故障するとメーカー保証を受けられなくなる可能性があります。この行為によって故障しても筆者は一切責任を負いません。オーバークロックは自己責任でお願いします。

2GHz
デフォルト設定は多少低めのようです。

2.2GHz
オーバークロックにて2243MHz。

HDBENCH Ver3.30
動作周波数 Integer Float
2000MHz 45624 76759
2243MHz 51401 86424



サポート

 本体には1年の製品保証とサポートがついています。 故障時の修理方法は3種類あり
1.故障該当パーツを自宅へ送ってもらい自分で交換。
2.修理センターへ発送して修理してもらう。
3.サービスセンター窓口へ故障PCを持参し修理してもらう。
 という形のようです。

 サポートにも3種類あり
1.電話サポート(365日年中無休 6時〜24時)
2.Eメールサポート
3.チャットサポート(365日年中無休 6時〜24時)
 になり、分からないことがあれば受け答えしてくれます。

オプションにて3年保証も販売されており、PC購入後10ヵ月以内であれば9,900円にて購入することが可能です。
サポートが気に入れば買えって事でしょうか?



まとめ

 長所
 ・低価格
 ・サポートがついている

 短所
 ・メモリが少ない
 ・AGPが無い

といったところでしょうか。
 友人に自作等をすすめると、後々サポートが面倒という場合はメーカーサポートは非常に重要だと思います。
 メモリに関しては、増設可能な為、後から改善させることが可能です。
ただ、グラフィックで8MBを使用されるため、使用可能メモリは120MBととなっており、増設はほぼ必須といえるでしょう。
 AGPが無いために最新AGPカードが増設不可というのがかなり気になりました。ここまで拡張性を切り捨てるのであればスリムケースを採用してもらいたかったと感じました。
多少の遊び機能?もあることから、入門機、サブ機にはなかなかのPCであることが今回触ってみて感じ取れました。
 2003年2月16日現在、ツクモにて、同色の液晶モニタ、KINGMAXの永久保証付メモリがセットになった特別割引キャンペーンが実施されています。(2/28まで)購入を検討されている方はのぞいてみてはいかがでしょうか?